オリエンテーリング大会運営における安全と安心の強化に向け、NaviTabiの現行機能を活用した安全管理支援の試行導入を、大会参加者数の上限なしで無償提供します。
本試行で得られた現場の声をもとに、JOA(日本オリエンテーリング協会)とも協働しながら、来期以降の本格的な安全支援パッケージへと改善していく予定です。
本機能は大会の安全対策の一助となることを目的とし、既存の安全管理体制を代替するものではありません。従来の安全対策を維持した上での運用をお願いします。
主な利用ケース
- 未帰還者の最終位置確認
- マップアウトや危険エリアへの進入の監視
- パトロールスタッフ同士の現在地共有
まずは今使える機能で運用を始め、改善点は順次アップデートにて反映していきます。
試行導入プログラムの内容
- 対象:日本国内で開催されるオリエンテーリング大会(規模不問)
- 期間:2026年3月末まで
- 提供内容:
- 現行機能の参加人数制限なしの利用
- オンラインによる導入サポート
- 費用:上記期間内は無償
- 申込方法:原則として大会開催日の14日前までにメールでお申し込み(期限を過ぎた場合は要相談)
※ 導入実施後に簡単なアンケートでのご感想や気づきの共有にご協力ください。
※ 本試行導入にお申し込みいただかない場合でも、引き続き通常の料金体系にてオリエンテーリング大会でのご利用は可能です。
現行版のNaviTabiアプリで今すぐ始められる運用
技術的な制約や運用面での課題はありますが、現バージョンのNaviTabiアプリでも、次のような使い方で参加者の現在地確認が可能です。
主催者側の設定
- スコアオリエンテーリング形式のコースを1つ作成して公開
- 制限時間は最大(12時間)に設定
- 位置取得モードは「常時省電力(推奨)」または「標準」に設定
- ダミーのコントロールを最低1つ設置(位置は任意)
- スタート/フィニッシュは設置不要( “どこでもスタート” のコースとして作成)
- 参加者に一意な識別番号(例:ナンバーカード番号)を事前案内
- (オプション)パトロールスタッフの現在地共有を実施
※ 将来的には、コース登録不要でより簡単に開始できるような改善を検討します。
参加者側の操作
- アプリで大会を選択し、主催者から案内された参加者識別番号を入力
- 競技をスタートする前にプレイを開始(現在地共有を開始)
- 競技中のアプリ操作は原則行わない(アプリは起動したままに・地図画面の閲覧は禁止とする)
- 競技フィニッシュ後にプレイを終了(現在地共有を停止)
これによりライブ地図上に競技中の参加者の現在位置が順次反映されます。アプリの地図は地理院地図(地形図)を標準利用します。
公平性・競技規則への配慮
- 現行仕様では参加者端末からもライブ地図を表示可能です。競技の公平性の観点から、参加者による競技前および競技中の他者位置の閲覧は控えるように周知する運用をお願いします。
- 現行の競技規則では、主催者が許可した場合を除き通信機器やGPSデバイスの携行は禁止されています。本試行では、主催者の特別規定のもとで安全管理のための最小限の位置情報送信だけを許可する運用としてください。
一般的にスマホアプリには次のような制約があることをご注意ください。
- 通信圏外では現在地共有が中断(端末には記録し、復帰後送信)
- バックグラウンド(画面オフ)中の位置取得・送信の継続性は端末・利用環境に依存
- 位置取得精度は端末・環境に依存
- スマホ誤操作・アプリ不具合・バッテリー切れ等の停止リスク
- 雨天時の浸水や転倒時の故障・破損などのリスク
試行導入のお問い合わせ・お申し込み
- メールアドレス:info [at] navitabi.co.jp
よくある質問
Q. すべての参加者のアプリ導入が必要ですか?
A. 各参加者のご利用は任意です。安全管理上はできるだけ多くの参加者ご利用を推奨します。とくに、道迷いが起こりやすい初心者・中級者クラスや、体力面の不安が生じやすい高齢者クラスでは、積極的に導入いただくと安心です。
Q. 通信圏外が多いエリアでも利用できますか?
A. 通信圏外では現在地共有が中断しますが、その間もGPSログは端末に蓄積され、通信復帰後にまとめて送信されます。競技エリアの大半が圏外の場合は運用効果は限定的ですが、ところどころに圏外がある程度であれば一定の有用性があります。
Q. スマホ端末の貸出は行っていますか?
A. いいえ、当社での端末貸出は行っていません。原則として参加者各自のスマートフォン(iOS/Android)にアプリをインストールしてご利用いただきます。
本取り組みがオリエンテーリング大会の安全を前進させる一助となれば幸いです。今後もJOAとも情報共有のうえ、大会主催者・参加者の皆さまとともに継続的な改善に努めてまいります。
掲載日:2025年10月8日(内容は適宜更新します)