コースを作る時の注意点 – ナビゲーションスポーツってなんだろう?

 

コラム『ナビゲーションスポーツってなんだろう?』

さまざまな場所でできることが魅力のナビゲーションスポーツは、地元の方や他の利用者の方の理解があって、初めて成り立ちます。
ナビゲーションスポーツについておさらいすることで、気持ちよく楽しむためのルールとマナーを学んでいきましょう。

今回は「コースを作る時の注意点」についてまとめていきます。

 


 

地権者の理解を得ているか

コースを組む上で、いろんな場所にチェックポイントを置きたい気持ちは分かります。また冒険心で未知のエリアを通っていきたい気持ちもよく分かります。
しかし、まずはその好奇心を行動に移す前に、そのエリアは使っていい場所なのかを確認しましょう。

 

  • 公道などの一般的に使用できる場所ではない箇所(例:私有地)にチェックポイントを置きたい or その箇所を通過しないとチェックポイントにたどり着けない時
  • 山林などで登山道を外れないとチェックポイントにたどり着けない時

 

コースを作っていて、このような場面に遭遇したことはありませんか?
特に後者の登山道外れた場所のチェックポイントは、気にせずに置いてしまったことがある方も多いかもしれません。

山林は複数人が点々と権利を持っていることがあり、一般的に使用できる登山道以外を勝手に使ってしまうのは、渉外問題になりかねません。
一度でも「ナビゲーションスポーツは人の土地を勝手に使っていく悪いスポーツだ」なんて印象を持たれてしまえば、ナビゲーションスポーツをさせていただける場所自体が少なくなってしまいます。

あくまで場所をお借りして行っているという認識で、一般的に使用できるエリア以外を避けて、慎重にコースセットをしていきましょう。

そして、どうしても使いたいエリアがある場合は、地権者の方に確認を取って、許可を得てからコースに組み込むようにしましょう。

 

危険個所はないか

次にコースやエリアに危険な場所がないかを確認しましょう。
危険な個所がある場合は、そのエリアを避けるか、利用者に注意を促して、リスクを認知してもらいましょう。

具体的には下記2つの場所に危険な個所がないか確認します。

 

  • チェックポイントの場所
  • チェックポイントにたどり着くまでの道やエリア

 

例えば街中の危険個所は、交通量の多い道路や見通しの悪い道(特に路地裏)などがあげられます。
もし交通量の多い道路を横断しなければならない時は、歩道橋や横断歩道まで誘導してあげるようなコースや地図上にそれらの位置を表示してあげるなど、少しの心遣いでリスクを減らすことができるかもしれません。
コースを作る時のちょっとした心遣いで、利用者が安全に楽しめる環境を作りましょう。

また自動車や自転車だけでなく、ほかの利用者にも注意しなければなりません。
利用者の多いエリアで地図を見ながら走れば、人と人の接触事故が起きやすくなります。

山林での危険個所はどうでしょうか?
崖や岩場は一歩間違えれば大怪我につながりかねません。登山道を外れれば遭難のリスクが高まります。
利用日の直近で雨が降っていれば、川が増水しているかもしれません。

もちろんリスクを排除できるのであれば、それが最善の選択と言えます。
しかしリスクを利用者が認知し、利用者の判断で避けてもらうことができれば、ナビゲーションスポーツの面白さの幅はもっと広がるでしょう。

そのコースにはどんなリスクが潜んでいて、どんなレベルの人であればコースを楽しく利用できるのか。
そのコースを楽しむためのルールをや注意点を利用者に発信し、認知してもらうことが大切です。

 

(地図を使う場合は)著作権や版権に問題はないか

ナビゲーションスポーツを楽しむために欠かせないものと言えば、地図です。

利用者がチェックポイントを確認する地図は、そのまま利用しても問題ないでしょうか?
ベースとしている地図の種類ごとに注意点をまとめてみました。

 

  • GoogleMapやOpenStreetMapなどのネット地図
    各サービスの利用規約を確認しましょう。二次利用、商用利用など、どの範囲まで許可されているのかを把握しましょう。
  • 過去のイベントで使用された地図
    過去のイベントで使われたオリジナルの地図や、そのコースをもとに新しくコースを作りたい時は、そのイベントの主催者に確認を取りましょう。
  • O-Map
    特にオリエンテーリング目的で使用されることが多いO-Mapを使用したい時は、各地図の版権者に確認を取りましょう。

 


 

どんな場所でもコースの舞台に出来てしまう自由度の高さは、ナビゲーションスポーツの1つの魅力ですが、その自由度の高さは責任の重さとも言えます。
「場所をお借りしている」という意識で、さまざまな配慮の上で、初めて成り立つのがナビゲーションスポーツです。
利用者がその場で配慮を欠かさないことはもちろん、コース作成者も利用者に楽しんでもらうためのルールやマナーの認知に努めましょう!

 

ナビたびではナビゲーションスポーツをもっと手軽に楽しんでもらうために、「NaviTabi」というアプリ(iOS・Android)を開発しています。
NaviTabiを使えば、スマートフォンでいつでもどこでも簡単にコースを作成することができます。
ぜひ一度、使ってみてくださいね!

 

 

参考URL
ナヴィゲーションスポーツのための安全ガイド(公益社団法人日本オリエンテーリング協会)

 

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